「日銀は今すぐ利上げせよ」リフレ派の経済学者、浜田宏一エール大学名誉教授が一転して警鐘 → 片岡剛士氏「浜田先生の主張を支える論拠があるかがポイント… アベノミクス路線の継承云々といった朝日新聞目線は事の本質を見逃す事に」
日本銀行は30日の金融政策決定会合で、6会合連続で利上げを見送った。米国の関税政策の影響をなお見極め、高市早苗新政権ともコミュニケーションを図っていく考えだ。一方、高市氏が後継を自任する安倍晋三・元首相の経済政策「アベノミクス」を理論面から支えた浜田宏一エール大学名誉教授はいま、利上げを主張している。大規模な金融緩和を唱えていたリフレ派の経済学者が、「必要なのは金融引き締めだ」と訴えるようになったのはなぜか。詳しく聞いた。
――いまの日本経済をどう見ていますか。
「最大の問題は物価が上がり続けるインフレの放置です。『物価の番人』である日銀はなぜ、利上げをためらうのでしょうか。円安も是正されず、交易条件の悪化で日本人は輸入品を高く買わされる一方、外国人が『安い日本』を買いたたいているような状況を見過ごせません。国民を苦しめ、国家の基盤を揺るがす事態です。金融引き締めが必要です」
――リフレ派から「転向」したのですか。
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https://www.asahi.com/articles/ASTBY1HBKTBYULFA006M.html
浜田先生がここまで踏み込んだか。
アベノミクス路線の盲目的な継承から離脱できるかは高市政権を判断する大きな指標だと考えてます。「日銀は今すぐ利上げせよ」 アベノミクスの擁護者が一転して警鐘:朝日新聞 https://t.co/FWJAdGz3oB #
— Mie OBA/大庭三枝 (@Mie_Oba) November 3, 2025
浜田先生の主張を支える論拠があるかがポイントですね。そして利上げを行う事は景気を悪化させる(それは浜田先生が気にされている雇用悪化も含む)ことを通じて物価を下げる事になる。アベノミクス路線の継承云々といった朝日目線は事の本質を見逃す事に。 https://t.co/r3HWD6MwMe
— 片岡剛士(Goushi Kataoka) (@kataokagoushi) November 3, 2025
あー、私,朝日に迎合したわけではないんですよ。ただ、高市政権が文字通りそれにこだわっているならば,ということです。そして,適切なレベルでのインフレはさておき,今の極端な円安が日本に利してるとは思えない。 https://t.co/GbqMrzjeX7
— Mie OBA/大庭三枝 (@Mie_Oba) November 3, 2025
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
国際金融のトリレンマではありませんが、現状の日本だと変動相場制ですから、為替維持のために金融政策を割り当てているわけではないのですよ。円安是正のために利上げができるわけではなくて、国内経済が過熱しているかどうかが判断基準。国内経済はそんなに景気が良いようには思えませんけど・・。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
長期目線で為替の推移をたどっていくと、ドル円レートが購買力平価を下回った(過度な円高)状態は1985年のプラザ合意から2012年までの30年程。この間のデフレ圧力の存在が国内雇用の悪化、製造業の空洞化、投資の停滞と生産性の低迷をもたらしました。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
2013年以降現在まで、購買力平価を上回る円安が続いているわけですが、30年程の動きの巻き戻しと考えれば、この円安状況はしばらく続く。円安の継続は輸入インフレ上昇を通じて国内経済環境をデフレからインフレへと戻す力になる。雇用拡大・賃金上昇・物価上昇というのはそうした力が作用しているとも。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
こうした動きには当然金融政策を含む経済政策が大きな役割を果たす。過度な円高を30年もの間継続させなければ、当然その後の動きも違っていたでしょう。雇用が悪化せず、投資が低迷しなければ生産性の低迷も生じなかったでしょうし。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
アベノミクスはデフレ完全脱却(デフレとデフレ下で染みついた経済停滞を変える)が一丁目一番地でした。高市政権の経済政策はデフレからの脱却が見通せる段階を踏まえ、アベノミクスの路線を引き継ぐ要素はあるものの、消費・投資の拡大を基軸にして供給力を高め成長を高め分配を進めるのが基本。
こうした動きは高市さんが安倍さんの影響を受けているといった話だけではなくて、経済状況のステージを踏まえた話でもあるという事です。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
「規律ある積極財政」という話についてはよくわからない所もあります。ただし積極財政を行う事になれば、それは名目金利上昇を通じ円高要因となる。そして財政支出拡大は消費や投資といった内需を高める事で、現在のインフレ率上昇をコストプッシュではなくディマンドプルに変える影響にもつながる。
片岡剛士(Goushi Kataoka)@kataokagoushi
こうした状況になれば、円安是正といった目的ではなく、国内経済上の要請に応じ、日銀は利上げが可能となる。インフレ率・総需要の安定化、名目金利上昇と為替の維持が両立する状況に。
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